外反母趾と爪の関係を知って痛みを緩和しよう!

外反母趾が爪のトラブルを引き起こす?巻き爪と陥入爪について解説

足の爪に光が当たっている画像

外反母趾は足の親指が小指側に曲がってしまうだけではありません。関節の変形が原因で、爪のトラブルを引き起こすケースもあります。この記事では、巻き爪や陥入爪と外反母趾の関係について詳しく解説します。自宅で行えるセルフケアの方法も紹介するので、足のトラブルでお悩みの方はぜひ参考にしてください。

 

外反母趾と爪の関係

外反母趾と爪のトラブルのイメージ画像

外反母趾は、足の親指が曲がってしまうのが主な症状です。しかし、関節の変形だけでなく、爪にもトラブルを引き起こす可能性があります。外反母趾が爪に与える影響について詳しくお伝えしましょう。

 

外反母趾とは

外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指側に向かって変形する症状です。外反母趾になると、親指の付け根が靴に当たりやすくなります。靴と擦れるのが原因で炎症や痛みが生じ、悪化すると歩くのが難しくなるケースも少なくありません。

外反母趾になると爪が皮膚に食い込んで巻き爪や、爪が皮膚の中に入り込む陥入爪(かんにゅうそう)になる可能性もあります。巻き爪や陥入爪は非常に不快で、足の痛みを引き起こす原因の1つです。

 

外反母趾について詳しく知りたい方は、「40代女性必見!外反母趾の原因と対策ポイントをわかりやすく解説」をご覧ください。

 

外反母趾が引き起こす巻き爪や陥入爪

外反母趾になると、爪のトラブルが起こることもあります。足にはさまざまな細菌が存在し、皮膚が傷つくと細菌感染のリスクが高まるため要注意です。細菌に感染すると激しい痛みが生じ、歩行が困難になることもあります。

 

巻き爪と陥入爪は似ていますが、次のような違いがあります。

 

・巻き爪:爪が巻いている状態です。

・陥入爪:深爪の角がトゲのように軟部組織に刺さって炎症を起こした状態です。

(引用:わかこ皮ふ科クリニック「巻き爪と陥入爪」)


爪が曲がっている場合は「巻き爪」、食い込んでいる場合は「陥入爪」となります。似ているようで異なるトラブルなので、違いを覚えておきましょう。

 

巻き爪と陥入爪の原因は?

巻き爪と陥入爪の画像

巻き爪と陥入爪は関連しているため、両方が同時に発症する場合もあります。爪の切り方に関しては、どちらのトラブルに対しても注意が必要です。以下では、代表的な5つの原因を紹介します。

 

爪の切り方

間違った爪の切り方をすると、巻き爪や陥入爪が起こりやすくなります。爪を深く切りすぎたり、丸く切りすぎたりすると、先端が皮膚に埋まってしまうためです。皮膚に埋まった爪は、外からの圧力で曲がりやすくなります。巻き爪や陥入爪を防ぐためにも、普段から短く切りすぎないように気をつけましょう。

 

間違った靴選び

足に合わない靴を履いていると、爪が内側に曲がってしまう可能性があります。たとえば、靴が小さすぎると長時間押され続けて変形の原因となります。靴を選ぶときは自分の足の大きさに合ったサイズを選びましょう。また、正しい履き方も大切です。靴紐などで甲の部分をしっかり固定すると、歩くときに足が靴の中で前に滑ってしまうのを防ぎます。

 

運動不足

療養中で歩けない人や寝たきりの人など、あまり歩かない人は巻き爪になるリスクが高くなるので注意が必要です。通常は歩行によって足に適度な圧力がかかり、爪が平らに保たれます。しかし、運動量が少ないと爪が曲がりやすくなってしまうため、できるだけ足を動かすように意識しましょう。

 

遺伝

遺伝や生まれつきの骨格によって、巻き爪になりやすい人もいます。元々爪が薄い人や、足の指に重心が乗りにくい骨格の人は、爪が内側に曲がりやすい傾向があります。家族の中に巻き爪の人がいる場合、歩き方や靴の選び方に気をつけて予防に努めましょう。遺伝的な要素があっても、適切にケアすればトラブルは軽減できます。

 

正しい歩き方については、「【今すぐできる!】外反母趾が改善できる歩き方5つのポイントとコツ」をご覧ください。

 

外反母趾や扁平足

外反母趾や扁平足などのトラブルがある場合、巻き爪になりやすい傾向があります。関節が変形していると、歩行時に足の爪に正しい方向から力が伝わりにくくなるためです。外反母趾や扁平足の方でも、巻き爪を改善できるケースもあります。定期的に足の状態をチェックし、必要に応じて専門医の指導やアドバイスを受けましょう。

 

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巻き爪と陥入爪の治療法

外反母趾と爪のトラブルのない足の画像

症状が悪化してしまった場合、巻き爪や陥入爪の治療が必要です。皮膚科やフットケア外来を受診すると、以下のような治療が行われます。

 

・マチワイヤ法

足浴をして柔らかくなった爪に、注射針を使用して2か所穴を開ける治療法です。穴を開けた後、形状記憶合金ワイヤー(マチワイヤ)を穴に通し、接着剤で固定します。爪が伸びてきたらワイヤーを交換し、治療期間は半年から1年が一般的です。

 

・コレクティオ

専用のワイヤーを使用し、爪の両端に引っ掛けてねじり上げ、中央部分にしっかりと固定します。コレクティオは、深爪でマチワイヤを使用できない場合でも適用可能です。治療中に爪の先端が欠けたり、ワイヤーが外れたりしません。

 

・コットンパッキング

皮膚に食い込んだ爪の角に、乾いたコットンを詰める治療法です。麻酔を使用しないため、自宅でも実施できます。入浴後に少しずつコットンを詰めることで、爪が皮膚に刺さらなくなります。自己流で行うと爪が割れる恐れもあるため、必ず医師の診察を受けた上で指導してもらいましょう。

 

・ガター法

縦に切れ目のあるチューブを爪の縁に挿入して固定する方法です。食い込んでいる爪を衝撃から保護し、数日で痛みや炎症が軽減する場合もあります。チューブを適切に固定しなければならないので、正しい手順で行うのが重要です。

 

他にも、爪の一部を切除する治療や手術という選択肢もあります。治療方法は個人の状態や症状の程度によって異なりますので、専門医の指導に従うのが重要です。気になる症状がある方は早めに受診し、ご自身の状態に合った治療を受けましょう。

 

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巻き爪と陥入爪の予防法とセルフケアのポイント

巻き爪や陥入爪を予防するためには、日常的なケアが重要です。ただし、セルフケアは医療行為ではありません。予防や軽度のトラブルに対処するための方法を3つ紹介します。

 

爪は角を丸く切る

足の爪を切るときは、角を丸くする「スクエアオフカット」がおすすめです。スクエアオフカットは、以下の手順で行います。

 

  1. 爪切りを使って、端から端まで真っすぐに切る
  2. 両端の角を少しだけ削る

 

(引用:順天堂大学「巻き爪予防に効果あり! 正しい爪の切り方」)

 

矯正器具を使う

市販の矯正器具には、さまざまな種類があります。ご自身の足の状態に適した器具を使用しましょう。「プレートタイプ」や「クリップタイプ」の矯正器具は、症状が軽度の方に適しています。「ワイヤータイプ」や「バネタイプ」の矯正器具は、中程度から重度の巻き爪を改善したい方におすすめです。器具によっては価格が高い商品もありますが、繰り返し使用できれば経済的です。

 

足に合った靴を履く

 

巻き爪や陥入爪を改善するためには、正しい靴選びが重要です。足のトラブルを予防するためには、以下のような靴が推奨されます。

 

  • つま先の部分が広くゆったりしている
  • ヒールが3cm以下である(目安)
  • かかとの部分が足にぴったり合っている
  • ベルトや靴紐で甲のサイズを調節できる

 

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外反母趾の人は爪のトラブルにも注意しよう

外反母趾は関節の変形だけでなく、爪にも影響を及ぼします。巻き爪や陥入爪は必ずしも外反母趾が原因ではありません。しかし、併発する可能性が高いため、積極的に予防する必要があります。予防には、爪の切り方や矯正グッズの使用、適切な靴選びが重要です。

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