外反母趾の悪化を防ぐためにはどうする?日常生活での注意点
外反母趾の悪化を防ぐためにはどうする?日常生活での注意点
外反母趾の悪化を防ぎたいというお悩みはありませんか。
痛みや変形が気になるものの、病院に行くほどではないと感じている方に朗報です。
日常生活に支障がない場合、外反母趾は自分で悪化を予防できます。
放っておくと手術が必要となる場合もあるため、早めに対処しましょう。
この記事では、コンフォートシューズ専門店のスタッフが以下の内容をわかりやすく説明します。
- 外反母趾の症状と進行段階
- 外反母趾の悪化を防ぐ方法
- 外反母趾の治療法
最後までお読みいただくと、日常生活で気をつけるべきポイントが理解できます。
症状を悪化させたくない方は、ぜひ参考にお読みください。
外反母趾とは
足の親指(母趾)が小指側に曲がり、親指の付け根の角度が20度以上になると診断されます。親指の付け根の角度をHV角といい、整形外科ではレントゲンで骨の変形具合を測定します。
医療機関での診断基準は以下の通りです。
20〜30°を軽度
30〜40°を中等度
40°以上を重度
(引用:公益財団法人日本医療機能評価機構「外反母趾診療ガイドライン2014 改訂第2版」)
外反母趾は中高年の女性に多く見られ、ハイヒールや合わない靴が主な原因です。
他にも、生まれつきの足の形や遺伝的な要素も原因として考えられます。生活習慣やホルモンバランスが関係する場合もあり、誰にでも起こりうる足のトラブルです。
外反母趾を放置すると、痛みや変形が進んでしまいます。自然治癒はしないため、悪化させないことが非常に重要です。
外反母趾の症状と進行段階
外反母趾の症状は親指の変形だけではありません。初期段階では痛みや変形を自覚できない場合も多く、早めの対処は難しい問題があります。主な症状と進行段階について解説しますので、ご自身の足の状態と照らし合わせてみてください。
主な症状のチェックリスト
外反母趾の症状はさまざまで、人によって異なります。以下の一般的な症状を見て、該当する項目があるかチェックしてみましょう。
- 靴やハイヒールを履くと、親指の付け根が痛くなる
- 親指の付け根が赤く腫れている
- 親指が曲がって、「く」の字の形に変形している
- これまで履いていた靴がきつく感じるようになった
- 足の裏にタコができる
- 靴を履いて歩くと足が痛い
- 親指が人差し指の下に潜り込んでいる
1つでも該当する場合、外反母趾の可能性があります。症状が悪化しないよう、経過観察をしっかりと行うのがおすすめです。
4つの進行段階
外反母趾は徐々に悪化するという特徴があります。初期段階では痛みを感じにくく、気づいた時にはすでに症状が進行しているケースも珍しくありません。外反母趾の進行段階を4つに分けて解説します。
1.超初期段階
靴を履いている間は親指が変形していても、脱ぐと筋肉や靭帯の力によって自然に元の状態に戻ります。変形の角度も20°以下であり、セルフケアで対処できる可能性が高い段階です。
2.初期段階
親指が長時間変形したままの状態で、靭帯が縮んで関節が動かせなくなっています。正しい位置に戻そうとしても元に戻りません。
3.中期段階
親指の曲がった状態が普通になっており、靴を履いていない状態でも変形が確認できます。足の形を元に戻すことはほぼ不可能で、強い痛みや歩行困難を引き起こします。
4.末期段階
親指が人差し指の下に入り込んだり、激しい痛みを伴ったりする状態です。親指で地面を蹴り上げることが困難となり、歩行が大きく制限されます。
外反母趾は自然には治りません。症状は日々悪化し、放置すると改善が難しくなります。痛みや変形が進行し、歩行困難となる可能性もあります。痛みがなくても、早めの対処を心がけましょう。
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外反母趾の悪化を予防する方法
症状の進行に気づいたら、悪化防止に努めるのが重要です。初期の場合、治療が必要ない場合もあります。悪化を防ぐためにも、自宅で行える対処方法を学びましょう。
靴選びのポイントを押さえる
以下のポイントに多く該当する靴を選ぶと、外反母趾の悪化を予防できます。
- つま先のスペースが広く取られている
- 土踏まずから踵にかけてインソールがアーチにフィットしている
- 甲の部分が固定されて足が滑らない
- 歩行時の衝撃を吸収できる靴底
ヒールを履くと外反母趾のリスクが増えるため、可能な限り踵が低い靴を選びましょう。足の指を使う鼻緒のついた履物もおすすめです。
ストレッチやトレーニングを取り入れる
足指や足裏のストレッチやトレーニングを行うと、痛みや変形を防げます。
タオルギャザー
足の縦アーチと横アーチを支える筋肉を鍛え、変形の悪化や予防に役立つ運動です。足の指でタオルをつかんで引き上げて、指の筋肉を鍛えます。
(引用:野島整形外科内科「リハビリスタッフが解説【タオルギャザー】」)
ホーマン体操
軽度から中等度の外反母趾の痛みを軽減する運動です。両側の踵をくっつけて、親指に幅の広いゴムを掛けて引っ張ります。30〜50回繰り返すのが理想です。
(引用:Jun Kameya「外反母趾撃退!ホーマン体操」)
足指を広げて伸ばす体操
足指と足裏のバランスを整え、本来のアーチを取り戻す効果が期待できる体操です。手の指を足指の間に入れて握り、大きく回すように動かします。
(引用:足指ストレッチ足指のばし「ゆびのば体操」「ゆびのば体操で足指ストレッチ【世界で一番受けたい授業】で紹介されました」)
ストレッチ
足裏の柔軟性を保ち、症状の悪化を防ぎます。足指を根元から1本ずつ押したり、指を1本ずつ開いたりしましょう。
(引用:京都かいてき整体院「外反母趾セルフケア 足裏マッサージ 京都 外反母趾改善センター」)
外反母趾の治療法
外反母趾は足の形が変わる一方で、変形の程度と痛みは必ずしも同じではありません。痛みを感じた場合は、変形の度合いに関わらず治療を受ける必要があります。
治療方法は主に保存療法と手術の2種類です。手術は最終手段とされており、まずは保存療法から治療を開始します。
保存療法
症状が軽度の場合、指の間にトースプレッダーという器具を挟む治療法が一般的です。
中程度以上の症状として、親指の付け根の関節が半分抜ける「亜脱臼」という状態が増えてきます。亜脱臼状態には、筋肉を伸ばすストレッチや体操を行って元の状態に戻す治療が主流です。
その他にも、インソール(足底挿板)を使用する方法があります。病院で特別なインソールを作成して足のアーチをサポートするのが目的です。ただし、重症の場合は装具が合わないことも多く、治療が難しい場合もあります。
以上が代表的な保存療法です。症状の進行具合や個人の状態によって治療方法は異なります。必ず、医師の診察を受けて指示に従いましょう。
手術
保存療法で痛みが取れず、変形も改善されない場合には手術が必要です。手術では、親指の付け根にある中足骨(甲にある細長い骨)を切る方法が用いられます。骨の切り方は、症状に応じて異なります。
手術では骨を切るため、骨が完全にくっつくまでには通常4〜6週間の時間が不可欠です。完全な回復までには3か月かかり、手術後は松葉杖を使用したり、かかとで歩行したりする場合があります。
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外反母趾の悪化は無理なく防ごう
外反母趾は進行するにつれて悪化していきます。症状が重くなると、歩行困難となるケースも少なくありません。日常生活に支障をきたすようであれば、整形外科で手術が必要です。症状の悪化を予防するためにも、日常的に足のケアに取り組みましょう。
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